客単価と粗利益を上昇させるには
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セブンイレブンがおでんのセット販売を始めた。今までなかったのが不思議なぐらいであるが、今回は3種類のセットを販売する。具材の中身は指定されており、自分でアレンジすることはできない。また、セット割引は適用されず、価格は315円、405円、415円の三種類だという。何を買おうかと悩まれるお客様もいるので、ヘルシーセットなど、お客様のニーズに応じた商品を用意したとのことだ。これは、以前このブログに書かせていただいた「初心者対応」というビジネスモデルを活用したものだ。
調べたわけではないが、おそらくセブンイレブンでは客単価及び粗利益率の上昇を狙っていると思われる。そこで、全てのセットにおいて、粗利益率の高い製品を組み合わせているであろう。また、セットの単価についても平均より数十円高くなるように組み合わせを工夫していると思われる。すなわち、おでんの平均購入客単価は、270円前後ではなかろうか。これは、700円でくじが引けるキャンペーンの平均単価が660円前後である(※1)のと同じ構図である。
ここでセット販売の注意点について見ていきたい。セット販売と似たものに、「福袋」があるが、闇雲に人気のないものを組み合わせているだけでは、いくら割引率が高くても企業イメージを損ねてしまう。購入した顧客ががっかりしてしまうのだ。セブンイレブンは今回、割引を全くしない中身固定のセット販売であるので、なおさらヘルシーセットなどのコンセプトの打ち出しが重要視される。もちろん、味の組み合わせもお客の納得感を生むため重要だ。
以上のようにセット販売には客単価や粗利益率を高め、顧客のどれを頼んでよいかという悩みや急いでいるお客の問題を解消することに貢献する。ここで、セット販売の類型についてみていこうと思う。セット販売には、割引やセットの中身を自分自信でセレクトできるもの、特別の商品や景品が組み合わされたもの、お客に人気があるが頼みづらい製品を組み合わせたもの(※2)。などが考えられる。また、値段に関しても割引を行うものと定価販売のもの、次回以降に利用できる割引券を付与するものなどが考えられる。工夫次第だが、セット販売と期限付きの割引券を併用することで、セット販売の定期的な無限ループを作ることも可能だ。
ところで、先に述べたようにセット販売の中身が在庫処分の集まりといったダメな福袋のような状態だと顧客離れをおこしてしまうので、注意していただきたい。また、セット販売の価格は御社の客単価にあったものに設定していただきたい。場合にもよるが、目安を示すと通常の客単価の1.3倍から1.5倍程度我よいであろう。それでは、御社においてセット販売を行うことにより、客単価または粗利益を上昇させるものはないか考えていただきたい。もちろん、顧客満足に結びつくようなセットを考える必要がある。そのためにお客様の悩みは何か考えることが重要だ。また、いつものことだが、これは飲食店の話をしているわけではない。この内容は、全ての業種において応用可能なビジネスモデルである。自社に関係ないというのは、考えた後ならかまわないが、まずこの時点ではもし自社で導入するとしたらといった導入ありきの前提で考えていただきたい。それでは、また次回のブログでお会いしましょう。
※1:正確な数字は忘れました。
※2:例えば、ファミリーセットに男性用のデザートやビールを組み込む。すると割引されてお子様のおやつもついてくるので、それら単独ではたのみづらい商品を頼む言い訳ができる。
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