手っ取りてっとり早く業績を改善する方法を知りたい３

　手っ取り早く業績を改善するには、お客様が御社の商品を買うまでの抵抗を無くすことが重要です。水道のパイプを想像してみてください。上流に水を通すと下流に水が流れ込みます。しかし、その途中でパイプにいくつもの穴が空いていたらどうでしょうか。下流に届く水は、すごく少なくなっています。途中に開いている穴の数にもよりますが、下流に届く水の量は上流の水の量の半分になっているかもしれません。これと同じく、皆様の会社も本来は商品を購入してくれたはずのお客様を、途中のちょっとしたミスで取りのがしているかも知れないのです。と、いうより、私の経験上、多くの場合がかなりのお客様を取りのがしています。

　お客様を取りのがしている例としては、例えば、資料請求をするとしつこい電話がかかってきそうなので、資料請求ができない。商品を買ってみたいが、自分に合わなかったらと思うと試すことができない。一度、お店に入って食べてみたいがどんな味がするか分からないので無難なものを食べてしまう。など、様々なものがあります。また、そもそも、問い合わせ先の電話番号が書いてなかったり、まちがっていたり、どうすれば良いかの指示がなかったり、値段の表示が無かったりと、単純な事務的なミスによりお客様を取りのがしている事さえあります（※1）。

　全社を「純粋心理的行動障壁」、後者を「不備による心理的行動障壁」と呼びます。ひらたく言うと、前者は、ビジネスプロセスの問題を起因としたお客様が行動「しない」理由、後者は、事業者側の事務的な不手際によるお客様が行動「できない」理由です。今日ご紹介するビジネスモデルパーツは、「純粋心理的行動障壁の削減」、「不備による心理的行動障壁の削減」の２つです。

　この２つ(実は、もう少し種類があるのですが、分かりやすくするため、ここでは２つだけご紹介しています。)のお客様が心理的に行動できない理由を取り除くことによって、御社の売上げは、ほとんど同じことをしているにも関わらず、５％〜１０％、多いときには２０％〜３０％のばす事が可能です。

　では、どうしたら、２つの心理的行動障壁を発見できるのでしょうか、そして、その発見した行動障壁が取り除けるのでしょうか。まず、「不備による心理的行動障壁の削減」ですが、こちらは、簡単です。あなたのホームページや広告、パンフレットなどお客様が商品を購入する一連のプロセスについて、その制作に関わった者以外の人にテストしてもらいます。そして、その様子を横でみながら、どこに迷いが生じているのかをヒアリングして、メモをしていくのです。できるだけ、ターゲット属性の近い人から、バラエティにとんだ複数の人でテストしてください(※２)。例えば、御社のターゲットが２０代の独身女性であるならば、２０代の独身女性を中心に、パソコンが得意な人、不得意な人など複数の属性をもった人をテストに取り入れます。また、ターゲット属性と少しずれた人にも、過去のお客様の中から属性を選択して、テストをすることも重要です。例えば、先の例で５０代の既婚女性も購入した実績があるのなら、その方もテストに加えていきます。これは、「購入プロセステスト」というビジネスモデルです。

　また、「純粋心理的行動障壁の削減」のためには、返金保証性度と言ったものがあります。商品購入後６０日以内であれば、商品をお変えしいただければ、代金はお変えしします。といったものです。また、この制度に加えて、さらにお客様の心理的負担を取り除く方法として、商品購入後６０日を超えても無制限で返金を認める、商品代金にプラスしてお詫びの品などをプレゼントする。商品を使用しても返金する。などの方法を取ることもできます。また、お客様が、営業されるのがいやで、資料請求が出来ないと思ってられる場合には、一切押し売りしない旨の明記。（※３）やお店にくれば、誰にも会わずに、名前を明かすことなく、資料を店舗前で取る事ができる制度の導入なども考えられます。とにかく、お客様の心理的抵抗を予測して、できる限りの対策を練ることが重要です。そのためには、社内の検討会でお客様の気持ちを予想する、実際のお客様や見込み客にヒアリングを行うなどの方法が効果的です。

　では、ここで実際にお客様の２つの心理的抵抗をリストアップしてみましょう。社内で対策チームをつくってください。そして、このブログを読んでもらい、自宅で各自それぞれ、最低２つの心理障壁について10個ずつの意見をあげてもらって来てください。家族の意見も聞いてもらってくることが重要です。そして、社内会議で意見を集約し、その心理的抵抗を減らす対策で何ができるか検討し、期限を決めて実行してください。こうすることで、ほとんどお金を掛けずに売上げをアップすることが可能となります。取りのがしていた売上げを無くすことができるのです。さぁ、明日の会議に向けて今すぐ実行をし始めてください。あなたの会社の皆が、そして変えずにいたお客様の喜ぶ顔が見えてきます。では、また。

※１：「初心者対応」というビジネスモデルパーツもあります。

※２：社内の人でもかまいません。

※３：この制度は、社長の名前や顔とともに明示するとさらに効果的です。

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