相見積もりと、値下げを拒否する方法

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私たちがメタボを意識したのは、いつからだろう。そう、メタボという言葉が出てきてからだ。具体的には、2005年に日本肥満学会(JASSO)がメタボリックシンドロームという言葉を発表した後からだ。このメタボという基準が本当に役に立つか立たないかはさておき、メタボという言葉は私たちの日常に大きく影響している。今では、「メタボにならないようダイエットしよう。メタボになったら大きな病気を抱えているリスクがあるかもしれない。」という具合に、私達の健康に対する判断基準の1つとなっている。


もちろん、メタボという言葉が私達に広く浸透したのは、マーケティング的な努力もある(※1)が、それ以前に私達が理解するにいたった理由は、その症状に名前をつけたからだ。(「メタボリックシンドローム」:ウェストの腹囲が男性なら85cm、女性なら90cmを超え、高血圧・高血糖などの状態にあることをこう呼ぶ。)これがもし「メタボ」という言葉がなかったら、どうだったであろうか。「ウェスト85cmで高血圧や高血統の男性は危ないですよ。女性は90cmを超えると危ないですよ。」と、言って、テレビやマスコミを使って告知したところで、ここまで私達の日常に広まったであろうか。


このように特定の症状に名前を付けると、患者の意識が変わる。ビジネスでも同じで、特定の状態に名前を付けることにより、お客様にもその複雑な状態を理解する鍵になる。また、その状態が名前の付くような特別の状態なんだと分かってもらうことができる。そして、お客様もその状態を口コミでも伝えやすくなる。


あなたのビジネスにも、お客様に選択して欲しくない状態(※2)があるのであればそれに名前をつけて、そのことがいかにお客様にとってマイナスになるか説明をしよう。例えば、税理士の方などは、顧問料の低額化に悩んでいることが多い。とにかく安くして欲しいというお客様が増えているということだ。一定のお客様は、他社の安いサービスか、もしくは、こちらで頼むにしても1円でも安くして欲しいと主張する。このような場合には、その悪い状態に名前を付け。安い顧問料サービスを契約することがいかになってマイナスになるか説明しよう。そうすることで、お客様は高いと思っていたサービスが自分にとっては高くないということをしっかりと理解し、得になる高い価格を喜んで購入するようになる。これがお客様を教育するということだ。


さぁ、ここで学んだ知識を、あなたのビジネスモデルに取り入れることが出来るか考えてみよう。きっとあなたなら良いアイディアが浮かぶはずだ。


※1 しかも、覚えやすく、ショッキングな印象を受ける名前である。

※2 もちろん、儲かる、儲からないという判断基準ではなく、長期的な視点でお客様にとって得なるか、損になるかといった視点で。

新ビジネスモデルを構築するためのビジネスモデルパーツ入門講座

結局どうすれば現状を脱却できるのか。そのためのヒントとなるような記事をビジネスモデルという切り口から綴っていきます。僕の定義するビジネスモデルは、一般的に言われているビジネスモデルとは異なり、経営戦略的なレベルのものだけではなく戦術レベルのものや、マーケティング・財務的等のものまで含まれます。このブログを通じて、経営者の方がビジネス変革のヒントをつかんでいただけるきっかけになれば幸いです。

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