見込み客が自然と欲しいと思うようなきっかけを作るには

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 よく携帯ショップの店頭などで、くじ引きをやっているのを見た事がありませんか。どれぐらいの確立で何か当たりがあたるかご存知でしょうか、結構、魅力的な景品が多いのですが、実は、あれほとんどの場合、全てあたりが入っています(※1)。まぁ、特等を当たりくじに入れる所はなかなかないですが、末尾の景品でも以外に良いものがもらえたりします。でも、多くの皆さんはその後の営業を予想してか、なかなかチャレンジしようとはしません。しかし、各社色々な工夫をして、くじ引きをしてもらうようにしています。その1つが、子供に魅力的なものを用意すること、これはターゲットとしている見込み客に小さなお子様がいるような製品・サービスに効果的です。子供が欲しいとなると、子供が泣き叫び、一定の割合の親御さんは仕方がないと思いくじ等に挑戦することになります。実は、これは、くじ引きなどのビジネスモデルである「注意喚起のゲーム」と「チャイルドフック」というビジネスモデルを組み合わせています。

 広告を打つにしても、商品を販売するにしても、まずは見込み客に注目してもらう必要があります。注目しなければ何も始まらないからです。そのための具体的な手法が「注意喚起のゲーム」なのです。ゲームの具体的なものとしては、くじ引きの他、ダーツであったり、ガラガラまわす福引きなどが良くみられます(実は、これは「楽しさ」というビジネスモデルパーツも含まれていています。)。また、インターネットを利用している場合には、属性診断や○○検定などの手法を取っている場合もあります。これは、景品の変わりに自分がどういう属性を持っているのかを知りたいという欲求に対する解答を景品としているのです。


 では、携帯ショップなどのくじを引くとどうなるのでしょう。よく見られるのが、期間限定の割引券が当たるもの、もしくは、景品をもらうためにはアンケートに答えることが要件とされていたり、アンケートに解答することでさらに良い商品がもらえるというものです。さて、なぜこのようなくじなどのゲームを企業は行っているのでしょうか。これは、見込み客の注意を引くと同時に、見込み客の問題意識を作り出すことを狙いとしているからにほかなりません。まずは、魅力的な景品や楽しさを演出したくじ引きなどの「注意喚起のゲーム」で注目を集め、その後、見込み客とアンケートを通じてコミニケーションを取る機会を得ます。アンケートは、会話や用紙に記入してもらう形が一般的です。そこで、問題意識を情勢し、その解決策の1つとして、その企業の製品やサービスが役に立つということを知る事になります。そして、期間限定の割引や特典によって、購入したいという気持ちが強く後押しされることになるのです。いわゆる、見込み客に取って何が必要で、どのような解決策を取ることが大事であるか学んでもらい、見込み客が本当に必要な問題解決方法を選び、自然と購入する形に誘導する「コンサルティングセールス」というものをしていると言う状態です。


 また、アンケートを取得した場合には、見込み客の住所やメールアドレスなどの情報も入手することも可能ですので、後の営業活動に活用することもできます(ただし、これはメインの目的ではありません。戦略にもよりますが、比重はコンサルティングセールスにあります。)。このように、ゲームなどを利用して顧客の注意を引きつけ、その後コンサルティングセールスを通じて、一定のお客様に問題意識を持ってもらい、購入に結びつけるといった「注意喚起のゲーム」+「コンサルティングセールス」+「顧客情報の収集」といった3つのビジネスモデルパーツを組み合わせた形で、見込み客の購入欲求を強めているのです。


 さて、今回ご紹介したビジネスモデルはどうでしたでしょうか。おそらく、多くの方が当たり前の用に知っている内容では無かったでしょうか。しかし、知っているのと行動する事は別です。今回のビジネスモデルの意図するところ。特にコンサルティングセールスの意図する目的をしっかりと把握していただいて、ぜひ、あなたのビジネスに応用できないか、検討してみてください。できれば、一人で集中できるいつもと違う場所にいっていただき、御社の戦略、戦術に活かすことができないか検討してみてください。では、次回またお会いできることを楽しみにしています。


※1:これに対して駄菓子屋などのくじは、当たりが別に用意されており店主がすきなときに当たりくじを入れられるようになっています。また、縁日などでは多くの場合1等は入っていません。これは、試しに全部買ってみたらわかることです。


P.S.このビジネスモデルパーツですが、実は表のものと裏のものがあります。表のものは、普通に採用しても企業イメージを損なわないものですが、裏のものはその意図するところが露呈してしまうと企業イメージを大きく損ねたりするものです。裏のビジネスなどでは多く取り入れられていますが、決して普通の企業が行ってないわけではありません。賛否両論もあり、悪用される恐れがあるので、あまりブログなどでは取り上げにくいのですが、知りたいという方がいらっしゃいましたら、「裏のビジネスモデルも知りたい」とメッセージをください。一定数集まったら、密かに特別なページなどで(もしくは、このページでも)公開したいと思います。別に有料にしたりしませんので安心してください。

新ビジネスモデルを構築するためのビジネスモデルパーツ入門講座

結局どうすれば現状を脱却できるのか。そのためのヒントとなるような記事をビジネスモデルという切り口から綴っていきます。僕の定義するビジネスモデルは、一般的に言われているビジネスモデルとは異なり、経営戦略的なレベルのものだけではなく戦術レベルのものや、マーケティング・財務的等のものまで含まれます。このブログを通じて、経営者の方がビジネス変革のヒントをつかんでいただけるきっかけになれば幸いです。

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